
三代 歌川豊国(歌川国貞)による浮世絵「東海道五十三次の内 岩渕 女達磨(いわぶち おんなだるま)」です。
「役者見立東海道」と呼ばれるシリーズ作品の一つで、手前に役者絵、背景に演目や登場人物に関係する宿場の風景(この場合は岩渕)が配されており、歌舞伎役者が「女達磨」に扮している様子が描かれています。
遊女の苦界(遊郭での生活)と達磨大師の「面壁九年」の修行を対比させ、遊女の姿で達磨を描いた江戸時代の絵画の題材(画題)で、「桃栗三年柿八年、面壁九年勤十年」の句に象徴されるように、達磨の9年より長い10年の苦行を終えた遊女の境地を、達磨の姿になぞらえて描いたものです。
江戸時代中期(元禄期)の画家 英一蝶(はなぶさいっちょう)が描きはじめたものと言われています。
達磨の被ぎ(法衣)の太く大胆な墨線は、達磨図でよく知られる白隠慧鶴(はくいんえかく)を思わせ、遊女の顔の細く柔らかな線と見事な対照をなしています。
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