遺品整理後の空き家対策

実家整理遺品買取・整理 2025.04.15

[1]空き家を放置するとどうなる? リスクとデメリット

税金の負担が増えてしまう

実家を相続して所有者となれば、毎年固定資産税と都市計画税がかかります。固定資産税は、課税標準額の1.4%、都市計画税は同0.3%が基本です。ただしこれは更地として所有する場合で、ここに住宅が建っていれば、200㎡までは課税標準額が6分の1に減額されます。しかし、優遇措置があるとはいえ、自身の自宅に加え2軒分の固定資産税、都市計画税を払うことになれば大きな負担です。しかも、空き家のまま放置すると、いわゆる「空き家法」によって「特定空き家」に認定される可能性があり、住宅用地としての減額も受けられなくなり、また固定資産税の負担が増えます。

建物の老朽化と倒壊リスク

空き家のままにしておくと税金が高くなってしまうだけではありません。人が住んでいない建物は風通しが悪く、外壁の傷みや雨漏りなどの不具合も放置されることになり、老朽化の進行が早まります。自然災害の激甚化が進んでいることから、地震や風水害で一部が壊れたり、場合によっては倒壊する懸念もあります。所有者としての管理責任も問われかねません。

不法侵入や犯罪リスクの増加

また外から見ただけで容易に誰も住んでいないということが明らかになると、不審者が入りこんだり、不良グループなどの溜まり場として利用されてしまうこともあります。もし犯罪の温床となれば、地域に深刻な影響を与えることになります。

資産価値の低下と売却リスクの増加

住まいは新築時が最も高く評価され、その後は年を追って資産価値が低下します。加えて長く空き家であれば、速いペースで価値は大きく低下します。賃貸するなど何らかの形で再利用しようとしても、修理や準備に手間と費用がかかります。空き家になってしまった住まいは、空き家の期間が長くなればなるほど価値が低下するので、空き家にしておくことのメリットはありません。

 

[2]遺品整理後の空き家対策の具体例

1 空き家のまま維持・管理する方法

定期的な清掃・管理を行う

もし「2〜3年以内には家族の誰かが使う可能性が高い」という場合は、取りあえず住人がいない状態で維持することになります。その場合は必ず定期的な清掃や郵便物のチェック、外回りの点検が必要です。遠方の場合は、空き家の管理サービス会社への委託も検討しましょう。

空き家を賃貸に出す

駅が近いとか、公園やスーパーなどがあって住宅地として人気がある、という場合は賃貸に出すことも考えられます。家賃収入も生まれるのでそこから維持管理費用を捻出することもできますし、将来、自分で使うこともできます。もちろん賃貸に出す以上、入居者の募集や集金・管理、退去後のリフォームなど新たな手間が発生しますが、一括して管理会社に任せることもできます。

2 空き家を早めに売却する方法

不動産業者に売却

空き家となった実家を早めに処分するなら、地元の不動産業者を通して買い手を探して売却します。売却を急ぐなら買取専門業者に直接買取を求めることもできます。すぐに現金化できるのはメリットですが、買取業者はその後の処分にかかる費用を確保する必要があり、売り手が手にする金額は低くなります。また、空き家を売却して得た「譲渡所得」には税金がかかるので要注意です。一定の条件を満たせば2027年12月31日までの売却については利益から3,000万円を控除する特例が適用されます。

解体して更地にする

空き家をより売りやすい状態にするためには、建物を解体撤去して更地にすることが考えられます。ただし、木造の2階建てで100万円から200万円程度の解体費用がかかります。また更地になると固定資産税評価の「住宅地の特例」がなくなるので、固定資産税が最大6倍に跳ね上がることになります。更地にしたまま長く所有すると、毎年の固定資産税の負担が増えてしまうので、時期の見極めが重要です。

空き家バンクや自治体の支援制度の活用

空き家を売却する場合、一般の不動産業者ではなく、自治体の「空き家バンク」を利用する方法があります。空き家バンクは自治体が無償で空き家の登録を受け付け、購入したい人に紹介しているマッチングサイトで、買い手が個人であれば仲介手数料もかかりません。不動産業者が扱わないような物件も紹介され、買い手のさまざまなニーズに応えるものになっています。また、空き家バンクを通した売買に対しては補助金や助成金が設けられているケースもあります。

 

[3]空き家の売却や活用前に「買取できるもの」をチェック!

価値ある遺品を見逃さないポイント

使う予定のない実家はできるだけ早く処分したほうが負担は少なくなります。「思い出があるから」「いずれは何かに使えるかもしれない」……といった漠然とした想いで所有を続けるケースがありますが、時間が経てば経つほど重荷になってしまいます。早めの売却・活用が必要です。

その場合に必須になるのが実家整理。実家の押入や納戸には多くの品物がしまい込まれています。家具や衣類、生活用品などと共にこれらも処分しなければ実家整理は前に進みません。その時に心がけておきたいのは、実家には売却して現金化できる価値のあるものが眠っているかもしれないということです。明け渡し日が迫っているからと、慌てて整理業者を呼んで処分を急ぐと、うっかり価値のあるものまで捨ててしまうことになりかねません。実家の処分は急ぎたいところですが、最初の荷物の整理はじっくり取り組むことが必要です。

骨董品や美術品は現金化できる

衣類や宝飾品、本人が気に入っていた日用品などは形見分けという形で受け継いでいきますが、他にも骨董品や美術品が眠っていることが少なくありません。親世帯がさらにその前の代から受け継いでいたと思われるものもあります。特に掛け軸や茶道具、陶器類、絵画、西洋のアンティークなどがしまわれていることは少なくありません。同じ趣味はなくても、不要品とまとめて処分してしまわずに専門店へ査定に出してみると意外な掘り出し物が見つかることもあります。

 

[4]骨董品買取のメリット

専門店の査定なら適正な買取価格を知ることができる

骨董品や美術品は誰でもその価値が分かるというものではありません。美術や工芸についての基礎知識やさまざまな作家や技法、背景となる歴史や文化についての知識はもちろん、流通市場の動きも知らなければ査定はできません。「不要品整理業者」ではなく「骨董品・美術品の買取専門店」に相談することが重要です。

価値ある品を見逃さないポイント

買取専門店である古美術永澤は、骨董品・美術品をはじめ趣味のコレクションまでカバーするなど取り扱いジャンルが広く、目利きと呼ばれるほどのベテラン査定士が実家整理の現場へ出張します。そのため、専門家でないとつい見逃してしまいそうな価値のある品物を掘り出すことができます。「これがあるなら、きっとこういうものもあるはず」と、一緒に探してくれることもあります。こうしたことは不要品整理業者には期待できません。

空き家の整理をスムーズに進められる

「まず、買取に回せる価値あるものをピックアップ」――これが賢く、そしてスムーズに遺品整理を進めるポイントです。これさえ済ませれば、後は安心してペースを上げて不要品を処分することができます。そのためには、片付けに入る前に、査定士が現場へ出張し査定してくれる買取専門店に買取を依頼しましょう。出張費は無料のところが多いので気軽に相談できます。

 

[5]信頼できる遺品買取業者選び方

買取実績の豊富な業者を選ぶ

骨董品や美術品の買取専門店は数多く存在し、選ぶのはなかなか難しいのですが、査定士が出張して目の前で説明しながら査定を進めてくれる買取店がベストです。さらに事業の歴史が長く買取実績が豊富なことも重要なチェックポイント。ホームページなどでチェックすることができます。出張査定を謳いながら若い社員が写真だけ撮って帰り、後日、メールなどで査定結果を連絡してくるという買取店もあるので注意が必要です。査定がブラックボックスになり、なぜその査定結果なのか理由を確かめることができません。

買取専門店の利用者コメントを確認する

買取専門店のホームページには、実際に利用した人のコメントなども掲載されています。利用者側のコメントなので参考になることも少なくありません。ぜひあらかじめ確認して、出張査定などの依頼に進むことをお奨めします。

 

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