
藤原雄の備前焼
人間国宝・藤原雄の備前焼作品をお譲りいただきました。
花瓶と筒型の花入れで、いずれも藤原雄の特徴的な作風を色濃く反映した優品です。
藤原雄(1932-2001)は、岡山県備前市出身の陶芸家で、1996年に備前焼の分野で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。父は同じく人間国宝の藤原啓で、備前焼界の名門として知られる藤原家の二代目として活躍しました。雄氏の作品は、伝統的な備前焼の技法を基盤としながらも、現代的な感覚を取り入れた独自の美意識で多くの愛好家に支持されています。
左側の花瓶は、備前焼特有の緋襷(ひだすき)や自然釉の美しい発色が見られ、土の持つ素朴さと上品さが調和しています。右側の筒型の花入れは、シンプルな造形美の中に藤原雄氏の技術力の高さが現れており、茶道具としても高い評価を受ける形状です。
両作品とも丁寧に保管されており、共箱(作家自身が箱書きした木箱)も完備されています。箱書きには藤原雄氏の署名と印章が確認でき、真贋の証明として重要な要素となっています。
備前焼は釉薬を使わず、土と炎だけで生み出される焼き物で、一つとして同じ表情を持たない自然の美しさが魅力です。藤原雄氏の作品は、この備前焼の特性を最大限に活かしながら、洗練された造形美を追求した作風で、国内外のコレクターから人気を集めています。
近年、人間国宝作品への関心は年々高まっており、藤原雄氏の作品は安定した需要を保っています。作品の状態、共箱の有無、制作時期などにより査定額は変動します。
古美術永澤では、藤原雄氏をはじめとする人間国宝の作品を専門知識を持つ目利きが丁寧に査定いたします。ご自宅に眠っている陶芸作品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。適正な評価と納得いただける価格でのお取引をお約束いたします。
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