遺品の骨董品、どう現金化する?相見積もり前に「信頼できる買取店」を指名すべき理由

遺品買取・整理骨董品買取 2025.05.09

[1]骨董品買取――「相見積もり」でいいの?

「遺品を整理していたら価値のありそうな骨董品が出てきた。どうする?」

「現金化して兄弟で公平に分けるのがいいと思うけれど、そもそもどのくらいの価値があるのか、まず知りたい。でも誰に見せればいいの?」……

そんな悩みごとを耳にすることがあります。確かに骨董品が突然目の前に出てきたら、扱いに戸惑います。特に興味のあるものでなければ、やはり現金化して兄弟で公平に分けるのが賢い方法でしょう。

しかし、誰が査定して、買い取ってくれるのか。不用品処分や遺品整理の看板を掲げている業者や骨董品買取の業者を探して、それも一社では不安だから何社かに査定してもらう、いわゆる相見積もりをするというのが、多くの人の答えだと思います。しかし一番無難と思われる相見積もりにも落とし穴があります。

[2]なぜ、相見積もりでは不十分なのか?

すべての相見積もりが無意味というわけではありません。例えば中古車とか服とか宝石などは、流通市場が大きく評価手法も定まっていて見積額にそれほど大きな差が出ないようなものなら、相見積もりを取ることで高い買取額を提示した業者を選ぶことができます。

ところが骨董品の世界は奥が深く、1つのものに対して、共通の評価基準で誰でも同じような価格が提示できるというものではありません。例えば、買取業者3社に相見積もりを頼んだ結果、30万円と32万円と35万円だったので35万円の価格を出した業者に買い取ってもらったとします。でも、もしかしたら4社目の会社が70万円の見積もりを出したかもしれません。

普通なら起こらないことです。5社、10社に出しても30万円から35万円くらいの間で、わずかな違いがあるだけでしょう。見積もりを依頼する会社が増えた分、手間と時間がかかるだけで結果にはほとんど変わりがありません。

ところが骨董品の世界は特別です。30万円どころか倍の金額でも買う価値があると見定める目利きが存在します。売り手からすると一番高い35万円で売っても、実は損をしていたということが起こるのです。骨董品の価値を見極めるのは難しく奥が深いので、単純に見積もりを依頼する会社の数を増やしてもあまり意味がないのです。

[3]「指名される買取店」が選ばれる理由

骨董品買取の依頼で成功するポイントは、何社に相見積もりの依頼を出すかではなく、その品物の価値を適正に認めてくれる目利きのいる買取店を見つけ出すことです。それができれば、その1社に査定を依頼すればいいのです。

実は査定のプロである目利きの間でも「このジャンルはあの人の右に出る人はいない」「この分野の品物は私でもあの人に見てもらう」ということがあります。ジャンルによって信頼の厚い買取店があるので、そうした店を見つけてしっかり見てもらうほうが、多くの会社に相見積もりを依頼するより、明らかに高価格での買取が期待できるのです。

骨董品の市場はそれだけ複雑で奥が深いものです。その分野についての研究が深く、査定経験も豊富であれば、自信をもってその価値を見極めることができ、さらに、経験豊富で市場に詳しい目利きは、どこにそれを求めている人がいるかということも知っています。

極端な言い方をすれば、これはあの人なら価値を認めてくれるという1人を知っていれば、それだけで高い査定額を示すことができるのです。指名で査定依頼される目利きやそういう目利きがいる買取店を見つけることが、骨董品買取店の賢い選び方です。安易に相見積もりに頼るべきではありません。

[4]指名依頼をするメリット

骨董品の買取を目利きのいる店に依頼すれば、高額の提示が受けられる可能性が高まります。たとえごく一部の愛好家が価値を認めるだけのものであっても、その人はどこにいるのか、幅広い経験を通してそれを知っているのが目利きです。

そのような目利きのいる業者を見つけることができれば、提示額に納得がいくので、何社にも見積もり依頼を繰り返したり、もっと高い査定額を示してくれる買取業者がいるのではないかと、不安に思ったり、いつまでも買取業者を探す必要がなくなります。

信頼できる1社、信頼できる目利きが1人見つかれば、それ以上複数店とやりとりしたり価格を比べたりする必要はありません。査定額に関しては往々にして兄弟間で意見が分かれたり、「本当はもっと高いのにそれを隠して1人だけ得をしている人間がいるのではないか」といった疑心暗鬼が生まれることもあります。信頼できる目利きに頼めばそうしたトラブルも避けることができます。

[5]こんなときはぜひ指名依頼を

実家の片付けをしていて、骨董品が出てきたら誰もが戸惑います。これまでの日常の中に、そうした値札のない品物の価値を評価する経験がないからです。品物の持ち主であった親は、価値を見極めることができたかもしれません。

ところがそういう品物がしまい込まれていることも知らなかった子ども達は、同じ嗜好を持っているわけでもなく価値が分かりません。価値が分からなければ適正に処分することも、兄弟間でトラブルなく分けることもできません。まずやるべきことはその価値を明らかにすることです。その時頼りになるのは目利きです。

まずネットで査定して欲しい品のジャンルに専門性を持っている買取店を見つけることです。掛け軸なら、掛け軸をキーワードに、茶道具なら茶道具をキーワードに買取店を探し、どれくらいの買取実績があるのか、どんなものを買い取っているのか、買取事例を見て実績をチェックすれば事業の規模も目利きのレベルも分かります。

そういう買取店に査定依頼を出せば、多くの手間暇をかけずに誰もが納得できる骨董品の処分を行うことができます。

[6]信頼できる目利きのいる古美術永澤

骨董品買取店は数多くありますが、古美術永澤は創業から30年、買取専門の美術商として日本全国で毎年50万点以上の古美術買取を行っている買取専門店の一つです。

代表は骨董商であると同時にコレクターでもあり東京美術倶楽部内の「桃椀会」「桃李会」「笹塚会」「士友会」の会員として活動。毎回、積極的に多くの品を出品・落札しています。また自らが所蔵している美術品は、美術展に貸与を行うなど文化活動にも力を入れています。

骨董品や美術品のもつ価値をきちんと評価し、その価値を知る人のところへ受け継いでいくことこそ美術商として果たすべき役割だと考えています。それが古美術永澤の想いであり、全国どこでも出張買取を無料で行っているのも、美術品との新たな出会いを楽しみにしているからです。

買取のジャンルは幅が広く、掛軸絵画中国美術茶道具陶器などはもちろんのこと、仏教美術勲章・軍装品書道具金工作品蒔絵・漆芸彫刻作品着物・和装小物古銭・切手時計金銀製品西洋アンティークなどを扱っています。

[7]骨董品が見つかったら指名で査定依頼を

骨董品が見つかったら相見積もりで査定額を比較するのではなく、信頼できる目利きに託してまずその価値を知ることがスタートです。金額の比較だけに目を奪われてしまえば、査定依頼を繰り返すことになって手間が掛かるばかりか、高いと思った査定額が実は低かったということにもなりかねません。

まずは信頼できる目利きに出会うこと。目利きとして絶対の自信を持つ古美術永澤にぜひご相談ください。

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担当

骨董買取コラム編集室

骨董目利き修行者

将来、古美術商になるため古美術永澤で修行中。愛読書は廣田不孤斎の歩いた道。