惲寿平うんじゅへい

惲寿平(うん　じゅへい　1633年(崇禎 6年)-1690年(康熙29年))は中国清時代の文人画家、書家。清初六大家の四王呉惲のうちの一人。
初名は格、字の寿平が名前のように通用したので別に字を正叔とした。 号は東園生・白雲外史・南田・雪渓外史など。常州 (江蘇省武進) の人。


幼少のころ、父の従兄弟の惲本初に画を学び、山水を得意とした。しかし、王翬の山水画を目にして感銘を受け、花卉画に専念。王翬の紹介で王時敏の門下となる。以降は、北宋の徐崇嗣の画法を研究した。


没骨法という花葉や枝の輪郭線を描かない技法を取り入れ、写生を基礎に置いて鮮やかで清新な色彩の花卉図を描き、独自の画風を確立していった。後の常州派。


また唐・褚遂良の書風に倣い、能書家としても活躍した。


惲一族は明代には毗陵の名家として知られていたが、清軍によって多くの同族を殺される。
甌香館を建て当代一流の文人・名流と交流したが、生活は困窮であった。