名坂悠子の作品買取なさか ゆうこ

名坂悠子（1938–）は具体美術協会のメンバーで、特徴的な作風は大きな円形パネルに施された同心円状のレリーフです。工業用ドリルやコンプレッサーを駆使し、表面を削り出したりラッカーで仕上げたりして、金属的光沢と立体感を持たせています。規則正しい円の連なりは無限の拡がりを想起させ、同時に機械的反復と手仕事の痕跡が共存する独自の美を生み出しました。1960年代にはキネティックな要素や磁石を取り入れ、動きや偶然性も探求。幾何学と素材感覚を融合させた表現で、具体の中でも際立った存在感を示しました。

1938年
大阪府で生まれた

1956年
大阪樟蔭女子大学に進学
当初は家政学（衛生・生活科）分野を専攻していたが、美術活動に関心を持つようになる

1962年
第15回芦屋市展に出品、市長賞と15周年記念賞を受賞

1963年
具体美術協会の会員となる
グタイピナコテカ（具体の私設館的場）で初の個展開催

1965年
『アート・インターナショナル』に掲載される

1977年
創作活動の休止

2012年
「具体 ― ニッポンの前衛18年の軌跡」に出品

2013年
「Gutai: Splendid Playground」に参加(アメリカ)

2017年
個展開催(アメリカ)

2019年
展覧会開催(東京)