作品の査定・評価について
西郷隆盛の作品を高く評価しております。
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1828年、薩摩国鹿児島城下に下級藩士の子として生まれ、若くして島津斉彬に仕え、藩政改革に関わりました。
政治的活動では倒幕・維新の中心人物として名を馳せましたが、美術的な側面では、まず藩主斉彬の文化奨励を継ぎ、薩摩焼や絵画・工芸の育成に力を注ぎました。西郷自身は南画(文人画)や書を嗜み、特に力強く伸びやかな筆致の書は高く評価されています。
また、彼の存在は近代美術史において「武人の肖像」の典型を形成しました。没後に制作された西郷肖像画や銅像(高村光雲作上野公園銅像など)は、英雄像の造形における大きな指標となり、日本近代彫刻の象徴的な題材となりました。
西郷の人物像は文人画家や書家にも好んで描かれ、明治期の美術展や出版物で数多く取り上げられました。1877年の西南戦争で没したのち、その人格や風貌は絵画・彫刻を通じて理想化され、近代国家にふさわしい「国民的英雄像」の美術的モデルとなったのです。