- 浮世絵
作品の査定・評価について
歌川国芳(一勇齋國芳)の作品を高く評価しております。
もし作品がお手元にございましたらぜひご相談ください。

1797年(寛政9年)、江戸日本橋の染物屋の子として生まれました。
幼少期から絵に関心を示し、12歳頃に歌川豊国(初代)の門下に入門します。豊国は役者絵・美人画で人気を誇った絵師であり、国芳はその弟子として浮世絵師としての基礎を学びました。
1827年頃に発表した「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズが大ヒット。中国小説『水滸伝』を題材にした武者絵で、勇壮なポーズや奇抜な構図で庶民を魅了しました。これにより「武者絵の国芳」として一躍有名となります。
その後も源平合戦、楠木正成など日本の武将を題材にした英雄絵を数多く手掛け、歌川派の中心的存在となりました。
戯画・諷刺画:猫を擬人化したユーモラスな絵や、世相風刺を交えた作品も人気を博しました。猫好きとして知られ、「猫国芳」とも称されるほどです。
風景画・役者絵・美人画:幅広い題材に挑み、江戸庶民文化を反映した親しみやすい浮世絵を残しました。
また大胆な遠近法や群像表現を駆使した大判三枚続は、国芳の代表的な表現形式です。
弟子には月岡芳年や河鍋暁斎など、幕末から明治に活躍する絵師がいます。
芳年は「最後の浮世絵師」と呼ばれますが、その根底には師・国芳の革新的な表現力がありました。
国芳の作品は勇壮さと遊び心を兼ね備え、後世の美術や漫画文化にまで影響を及ぼしました。