
歌川国貞(三代 歌川豊国)と二代 歌川広重による浮世絵「江戸自慢三十六興 目黒行人坂富士(めぐろ ぎょうにんざか ふじ)」です。
「江戸自慢三十六興(えどじまんさんじゅうろっきょう)」は、元治元年(1864年)頃に刊行された連作で、三代 歌川豊国(人物)と二代 歌川広重(風景)が合作し、四季折々の江戸の風情や風俗、な名所や年中行事、名物を鮮やかに描いた全36図のシリーズです。
本図は、現在の東京都目黒区下目黒にある行人坂付近が描かれています。この坂名は、かつてこの地に湯殿山の行者が大日如来堂を建立し、仏の道を目指す多くの修行者(行人)が住んでいたことに由来します。行人坂は坂の頂上からおおむね西南西に急勾配で下るため江戸時代には坂上からは富士山がよく見える富士見の名所として、このあたりの茶屋は富士見茶屋と呼ばれていました。行人坂は、江戸時代には、江戸と目黒を結ぶ重要な道路で、目黒のお不動様へ参詣するための道としてにぎわった道でもあります。
行人坂が大変急な坂であるのは、この辺りの起伏に富んだ丘陵地帯によるものです。
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