レオポルド勲章（グランドオフィサー章）

ベルギー王国の最高勲章である「レオポルド勲章（Ordre de Léopold）」のグランドオフィサー章（軍事部門）をお譲りいただきました。
放射状に広がる星形の中央には、黒地に金色のライオンが力強く刻まれ、その背後には金色の交差した剣が配されています。これは、軍務や戦功による功績を讃える軍事部門の章位にのみ見られる特徴です。赤と金を基調とした荘厳な意匠は、武勲と名誉を象徴しています。

レオポルド勲章は、1832年にベルギー初代国王レオポルド1世によって創設された勲章で、国家への顕著な功労を挙げた人物に授与されます。軍人、政治家、文化人など幅広い分野が対象となり、五つの階級のうち、グランドオフィサー章は上位から二番目に位置します。特に軍事部門では、勇敢な行動や指導的功績を示した将校・士官に贈られることが多く、ベルギーの軍事栄典の中でも格別の名誉を誇ります。

本章の精緻な金属細工とエナメル装飾は、19世紀ヨーロッパの勲章制作技術の高さを今に伝えています。その造形には、美術工芸品としての完成度と、受章者の誇りを象徴する威厳が感じられます。

古美術永澤では、このような西洋の勲章・記章類、ならびに歴史的背景をもつメダルや装飾工芸品の買取を行っております。

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