
鼈甲製の櫛と簪
先日、お客様からお譲りいただいたのは、繊細な象嵌(ぞうがん)細工が施された、見事な鼈甲(べっこう)製の櫛と簪(かんざし)のセットです。
透き通るような飴色の鼈甲に、銀や螺鈿(らでん)による可憐な花々が咲き誇る様は、まさに用の美を体現しています。
鼈甲細工は、江戸時代から明治、大正にかけて、女性たちの髪を飾る最高級の装飾品として愛されてきました。特に、本品のような象嵌細工は、高度な技術と手間を要します。鼈甲に別の素材をはめ込む象嵌は、大変緻密な作業の積み重ねによって生み出されます。熟練の職人技が凝縮された逸品と言えます。
現代では、ワシントン条約により、新たな鼈甲製品の製造や輸入は厳しく制限されています。そのため、かつて作られたこのような美しい鼈甲製品は、年々希少価値が高まっております。今回お譲りいただいたお品も、その歴史的・美術的価値を高く評価させていただき、お客様にご納得いただける価格で買取させていただきました。
ご自宅に眠る、価値ある古美術品がございましたら、ぜひ一度、私どもにご相談ください。専門の査定士が、一点一点丁寧に拝見し、その価値を最大限に評価させていただきます。査定は無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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