
江里佐代子の截金(きりかね)香合
先日、人間国宝である江里佐代子氏が手掛けた截金(きりかね)香合をお譲りいただきました。
蓋の中央には、金箔を細かく裁断して貼り付ける「截金」の技法によって、繊細かつ優雅な文様が描かれています。渦を巻くように広がる幾何学的な文様は、まるで花弁のようにも、あるいは水面の波紋のようにも見え、見る者の心を惹きつけます。金色の線一本一本が、江里氏の卓越した技術と感性を物語っています。
江里佐代子氏(1945年-2007年)は、截金師の第一人者として知られ、2002年には重要無形文化財「截金」の保持者(人間国宝)に認定されました。仏像や仏画の装飾技法として伝わってきた截金を、現代の工芸品として昇華させ、新たな芸術の領域を切り開いた功績は計り知れません。その作品は、香合や手箱、額など多岐にわたり、どれも品格と現代的なセンスが融合した唯一無二の美しさを放っています。
今回お譲りいただいた香合も、江里氏の作品の中でも人気の高い香合であり、その繊細な美しさは、茶席を格調高く彩るだけでなく、鑑賞品としても大変価値の高いものです。
私どもでは、江里佐代子氏の作品をはじめ、人間国宝作家や著名な作家の作品を積極的に買取しております。茶道具、陶磁器、絵画、掛軸など、幅広い分野の古美術品を専門の査定士が丁寧に拝見し、適正な価格で買取させていただきます。ご自宅に眠っている価値あるお品物がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。査定は無料で承っております。
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