
阿達祥山(あだち しょうざん)作の唐木(からき)細工 煙草入れ
明治から昭和初期にかけて活躍した阿達祥山(あだち しょうざん)作の唐木(からき)細工 煙草入れをお譲りいただきました。精緻な木工技術が凝縮された逸品です。
唐木細工とは、紫檀(したん)、黒檀(こくたん)、鉄刀木(たがやさん)といった、東南アジア原産の美しい木目の硬木(唐木)を用いて作られる工芸品です。その歴史は古く、奈良時代に大陸からもたらされ、江戸時代中期以降、茶道文化や文人趣味の隆盛とともに、文房具や調度品として独自の発展を遂げました。
今回の煙草入れは、唐木の中でも特に希少で美しい瘤杢(こぶもく)がふんだんに使用されており、その複雑で深い杢目模様は、自然が織りなす芸術そのものです。
阿達祥山は、唐木細工の伝統を受け継ぎつつ、洗練された造形美と卓越した木地仕上げの技術で知られています。
この煙草入れも、木目の選び方、蓋と本体の精度、そして手に馴染む滑らかな仕上げから、木材への深い理解と、妥協のないこだわりが伝わってきます。
私ども古美術永澤では、阿達祥山をはじめとする名工の作品はもちろん、ご実家や蔵に眠る古美術品の査定・買取を承ります。整理をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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