
金銅仏 (こんどうぶつ)
この度、お客様より、金銅仏(こんどうぶつ)をお譲りいただきました。金銅仏とは、金めっきを施した銅製の仏像を指し、飛鳥時代から奈良時代にかけて盛んに製作されました。当時、仏教が日本に伝来し、その教えとともに仏像製作の技術も大陸からもたらされたのです。
今回の金銅仏を拝見してまず目を奪われたのは、躍動感あふれるポーズです。片足を大きく踏み出し、もう一方の腕を高く掲げる姿は、力強さと同時に優美さも兼ね備えています。衣文の表現も丁寧で、体の動きに合わせて流れるようなひだが表現されており、当時の仏師たちの高い技術を窺い知ることができます。特に注目すべきは、顔の表情です。柔和でありながらも威厳を感じさせるその表情は、見る者に安らぎと同時に畏敬の念を抱かせます。
特筆すべきはその素材です。金銅仏の製作には、高度な鋳造技術と手間のかかる金めっきの技術が不可欠でした。これにより、仏像は黄金の輝きを放ち、その神々しさを一層際立たせていたのです。長い年月を経て、その金めっきには一部剥落が見られますが、それがかえって古格を増し、歴史の重みを物語っています。
古美術永澤では、仏教美術に関する深い知識と豊富な経験を持つ査定士が、一点一点丁寧に拝見させていただきます。単に物の価値を判断するだけでなく、その作品が持つ歴史的背景や美術的価値、そしてお客様の思い入れまでをも含めて、総合的に評価することを心がけております。
ご自宅に眠っている仏教美術品、あるいは価値がわからず処分に迷っている美術品はございませんか?もしかしたら、今回、買取させていただいた金銅仏のように、歴史を語る逸品かもしれません。査定は無料です。ぜひ一度、お気軽にご相談ください
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