
九谷焼 小菊文様の杯
精緻な文様と色彩が美しい九谷焼の杯をお譲りいただきました。
この杯は、九谷焼の小菊文様が施された作品です。小菊の花びらは白く、中心部分は金色で丁寧に描かれており、花と花の間を埋める細かな点描も見事に表現されています。
九谷焼は石川県の代表的な伝統工芸品として、約370年の歴史を持ちます。特に明治時代以降は海外にも輸出され、「ジャパンクタニ」として世界的に知られるようになりました。
この杯に描かれている小菊文様は、九谷焼の代表的な装飾の一つです。菊は古来より日本では長寿と高貴さの象徴とされ、特に酒器に描かれることで、慶事や祝いの席での使用を意図しているものと見られます。
査定時に重視したポイントは次の通りです。
・技術的評価:絵付けの精密さ、金彩の発色と定着状態、全体的な造形バランス
・保存状態:欠けや割れの有無、金彩の剥がれ具合、経年による変色の程度
・希少性:作者・製作年代の推定、同種作品の市場価値
本作品は、九谷焼の伝統的な技法が丁寧に施され、保存状態も良好で、特に金彩の美しさと小菊文様の完成度の高さが評価のポイントとなりました。
九谷焼は単なる工芸品ではなく、職人の技術と美意識が結集した芸術品です。今回のような優品は、コレクターの方々にとって非常に価値の高い作品です。
古美術永澤では九谷焼をはじめとする古美術品の査定を随時承っております。ご自宅に眠っている九谷焼がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。経験豊富な査定士が、作品の価値を適切に評価いたします。
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