マイセン 花瓶

先日、お客様より素晴らしいマイセンの花瓶をお譲りいただきましたので、ご紹介させていただきます。

今回お買取させていただいたのは、マイセンのブーケと花のレリーフが施された花瓶です。堂々とした佇まい、白磁のなめらかな表面には、色鮮やかな花々がブーケのように描かれ、さらに立体的な花のレリーフが豪華にあしらわれています。

マイセンの絵付けの中でも特に人気の高いブーケのデザインは、熟練の絵付け師によって一つ一つ丁寧に手描きされており、花の生命力と繊細な美しさが表現されています。その色彩の豊かさ、グラデーションの妙技は、まさに絵画の域。そして、この花瓶をさらに特別なものにしているのが、側面に施された花のレリーフです。本物の花のような立体感は、マイセンの高度な造形技術の証です。

花瓶の口元や高台（脚部）には、贅沢に金彩が施されており、その輝きが花々の意匠を引き立てています。この金彩の深みのある輝きは、マイセンの作品に格調と華やかさを与えています。高台の淡いミントグリーンの彩色も、洗練されたアクセントを加えており、細部にわたる美意識が感じられます。

お譲りくださったお客様は、長年大切にされてきたそうですが、この度ご自宅の整理を機にご売却を決意されたとのこと。お品物を拝見し、その状態の良さに驚きました。経年による微細な擦れは見受けられるものの、カケやヒビ、金彩の剥がれなどもなく、大切に保管されてきたことが伺えました。マイセンの磁器は、その耐久性も魅力の一つですが、これほど美しい状態で残っているのは、持ち主の深い愛情の賜物でしょう。

古美術永澤では、マイセンの磁器について専門知識を持った査定士が一点一点丁寧に拝見いたします。今回のような絵付けやレリーフが特徴的な作品はもちろんのこと、年代や工房印、デザインの希少性などを総合的に判断し、お客様にご満足いただけるよう、最大限の評価をさせていただいております。

マイセンの磁器は、300年以上の歴史を持つヨーロッパ最古の硬質磁器窯として、その技術と芸術性は世界中で高く評価されています。今回、買取させていただいた花瓶も、マイセンが誇る伝統と技術、そして美意識が凝縮された、まさに美術品と呼ぶにふさわしい逸品でした。

ご自宅に眠っているマイセンの磁器や、価値が分からず処分に困っている骨董品などがございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門知識を持った査定士が、お客様のお品物に秘められた価値を最大限に引き出します。

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