
柿右衛門様式の酒杯
この度、お客様より、素晴らしいお品物をお譲りいただきました。それが、こちらの柿右衛門様式、濁手の「牡丹文酒盃」です。
箱書きには「濁手 牡丹文 酒盃」とあり、柿右衛門様式の代表的な技法と文様が記されています。
箱を開けると、そこには白く柔らかな光沢を放つ磁肌に、鮮やかな赤や緑で描かれた牡丹の花が目に飛び込んできます。この白く温かみのある磁肌こそが、柿右衛門様式独特の乳白色の素地です。この品が持つ、柔らかな温かみのある白さは、見る人の心を惹きつけます。
そして、白い磁肌に咲き誇る牡丹の花は、赤色を基調としながらも、緑や青の色が効果的に使われ、華やかでありながらも品格のある佇まいを見せています。牡丹は「百花の王」とも称され、富貴や繁栄を象徴する吉祥文様として古くから好まれてきました。この酒盃に描かれた牡丹は、伸びやかな筆致で描かれ、生き生きとした生命力が感じられます。
さらに、この作品の大きな魅力は、その精緻な筆遣いにあります。花弁の縁取りなどが丁寧に描き込まれており、熟練した職人の技が光っています。また、余白を活かした構図も柿右衛門様式の特徴の一つです。余白を効果的に使うことで、描かれた文様が一層引き立ち、洗練された印象を与えています。
柿右衛門様式は、その独特の濁手と、余白を生かした構図、そして洗練された色絵の美しさから、国内外を問わず高い評価を受けています。
古美術永澤では、柿右衛門をはじめ、古伊万里、また有田焼や九谷焼など、日本の古陶磁器の買取を強化しております。お手元に価値のわからないお品物や、買取をお考えの古美術品がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門の査定士が、一点一点丁寧に拝見し、その価値を最大限に評価させていただきます。
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