植木鉢

先日、お客様から、素朴で個性的な造形の植木鉢をお譲りいただきました。

この植木鉢は、やや口が広がったフォルムに、荒々しい土の質感が残る独特の風合いが特徴です。施された釉薬は、焼成中に流れ、変化することで、まるで自然の風景を切り取ったかのような複雑な模様を描き出しています。土に含まれる成分と炎の作用によって生み出されるこの表情は、まさに「一期一会」。二つとして同じものは存在しません。

そして、この植木鉢の最大の個性は、正面に大胆に描かれた文様です。原始美術や土着の文化を彷彿とさせる、力強くもどこかユーモラスな表情は、見る者の心を惹きつけます。土の持つざらりとした質感と対比をなし、デザインのアクセントになっています。

単なる「植木鉢」という実用的な器でありながら、そこには美学や哲学が宿っています。日々の暮らしの中で、ふとした瞬間にその個性的な表情と目が合い、心が和む。そんな豊かな時間をもたらしてくれるのが、古美術品の素晴らしいところです。

私ども古美術永澤では、単に品物を買取るだけでなく、お客様の思い入れや、その品物が持つストーリーを次世代へと繋ぐお手伝いをさせていただいています。

もしご自宅に、価値が分からず眠っている古陶磁器や美術品がございましたら、ぜひ一度古美術永澤にご相談ください。一点一点、丁寧に拝見し、その価値を最大限に評価させていただきます。

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