
龍文杯
この度、お客様より素晴らしいお品物をお譲りいただきましたので、ご紹介させていただきます。
そのお品物は、繊細な染付が施された龍文杯です。白磁の地に、鮮やかなコバルトブルーで描かれた龍の姿が印象的な逸品です。
まず、目に飛び込んでくるのは、杯の胴体に堂々と描かれた龍です。筆致は力強く、鱗の一枚一枚、鋭い爪、そして天を舞うような躍動感ある姿が丁寧に表現されています。龍は古来より皇帝の象徴であり、威厳と神聖さを感じさせます。この龍の描写から、当時の職人の高い技術力と、吉祥への願いが込められていることが伺えます。
また、杯の口縁と高台には、幾何学的な文様や円文が配されており、全体のデザインを引き締めています。このような細部に至るまで妥協のない職人技が光ります。
この杯は、酒器として使われていたものと推測されます。口当たりの良さを追求したであろう、使う人のことを考えた造りです。高台もバランスが良く、安定感があります。時代を経たものならではの、手になじむ温かみがあります。
私ども古美術永澤は、単に物の価値を査定するだけでなく、そのお品物が辿ってきた歴史や、持ち主様の想いも大切にしたいと考えております。
ご自宅に眠っている古い物、価値が分からない物でも、ぜひ一度、私ども古美術永澤にご相談ください。一点一点丁寧に拝見し、その真価を見出させていただきます。専門の査定士が、お客様にご満足いただけるよう、誠心誠意対応させていただきます。
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