大倉陶園 ブルーローズ

先日、お客様より、長年大切にされてきた大倉陶園のカップ＆ソーサーをお譲りいただきました。

こちらの器は、大倉陶園が誇る代表的なシリーズ「ブルーローズ」です。大倉陶園の白磁は「セーブルのブルー、オークラのホワイト」と称されるほど、世界的に高い評価を得ています。その中でも、このブルーローズは創業者の大倉孫兵衛が「最も品格のある花」と愛したバラをモチーフに、日本ならではの「岡染め」という技法で絵付けされたものです。

「岡染め」とは、本焼成した白生地にコバルト質の絵具で絵付けし、さらに高温で焼き上げることで、絵具が釉薬に溶け込んで深みのある色合いを出す技法です。バラの花びらがふんわりと滲むように表現され、まるで水彩画のような柔らかなグラデーションが生まれています。この独特の風合いは、手描きならではの温かみと、高度な技術が両立して初めて成し得る美しさです。

また、カップとソーサーの縁には金彩が施されており、この輝きが全体の品格を一層引き立てています。

大倉陶園の製品は、その確かな品質と芸術性の高さから、現在も多くの愛好家が存在します。特に「ブルーローズ」は、時代を超えて愛される定番シリーズであり、中古市場でも人気が高いお品です。

古美術永澤では、大倉陶園をはじめとする日本の陶磁器、そして国内外の洋食器や古美術品全般の買取を行っております。ご自宅に眠っているお品物、価値が分からず処分に迷っているものなどがございましたら、ぜひ一度ご相談ください。専門知識を持った査定士が、一点一点丁寧に拝見させていただきます。

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