
ノリタケ 墨絵 花瓶
先日、お電話にてお問合せをいただいたお客様より、大変珍しいノリタケの墨絵花瓶をお譲りいただきました。精緻な筆致で龍が描かれた、まさに美術品と呼ぶにふさわしい逸品です。
ノリタケは、明治時代から続く日本の陶磁器メーカーであり、その卓越した技術力とデザイン力は国内外で高く評価されています。洋食器のイメージが強いかもしれませんが、戦前には日本画や墨絵、細密画といった和の要素を取り入れた作品も数多く製作していました。
今回お譲りいただいた花瓶は、まさにその時代を象徴する作品と言えます。墨絵は本来、水墨画として平面に描かれることが多いものですが、この花瓶では立体的な陶磁器の上に、まるで絵巻物のように龍が躍動的に描かれています。
花瓶に描かれているのは、迫力と威厳を兼ね備えた龍です。漆黒の墨で描かれた龍の鱗や爪は、動き出しそうなほどの生命力を感じさせます。花瓶の側面全体を使って、天を舞う龍の姿が見事に表現されており、まるで花瓶そのものが龍の住む異空間であるかのような錯覚に陥ります。
白と黒のモノクロームの世界に、龍の瞳だけが金色に輝いているのも印象的です。このわずかな色彩が、作品全体の神秘的な雰囲気を一層引き立てています。花瓶の形状は四角柱で、各面に異なる龍の表情や動きが描かれているのも見どころです。
今回の査定では、以下の3点を評価しました。
・希少性:墨絵をモチーフにしたノリタケの作品自体が珍しい。
・美術品としての完成度:熟練の職人が手掛けたことがわかる、非常に高い技術と芸術性。
・保存状態の良さ:長い年月を経ているにもかかわらず、良い状態が確認できました。
もしご自宅に眠っている古いノリタケの陶磁器や、価値が分からず処分に困っている骨董品などがございましたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門の知識を持った査定士が、お客様の大切な品物を丁寧に拝見し、適正な価格をご提示いたします。皆様からのお問い合わせを心よりお待ちしております。
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