
デルフト焼 花瓶
先日、お客様より、貴重なデルフト焼の花瓶をお譲りいただきました。
デルフト陶器は、中国の景徳鎮窯で生産された「染付」と呼ばれる青い文様の磁器の影響を受けて、オランダで発展した錫釉陶器です。
陶器を磁器のように硬く、白く見せるための工夫として、白の釉薬に錫の釉薬に混ぜる技法が用いられました。これにより、乳白色の美しい地肌が生まれ、その上に描かれた青い文様が鮮やかに浮かび上がります。
今回の花瓶は、まさにこの特徴をよく表しています。口縁部から胴部にかけて緩やかに広がる、安定感のある形状。そこに描かれたのは、繊細な筆致で描かれた花々です。大きく開いた花びらや伸びる茎や葉が、瑞々しく描かれています。
17世紀、東インド会社を通じてヨーロッパにもたらされた中国の陶磁器は、人々の心を捉え、その需要を満たすためにデルフト陶器は急速に発展しました。この花瓶は、まさにその時代の文化的な潮流を映し出す鏡と言えるでしょう。
私ども古美術永澤は、お品物の歴史的、美術的価値を正しく評価し、次世代へと受け継ぐお手伝いをすることを大切にしています。
デルフト陶器をはじめ、ヨーロッパの古い陶磁器や美術品の買取をご検討でしたら、ぜひ一度、古美術永澤にご相談ください。専門の査定士が、一点一点丁寧に拝見し、適正な価値をご提示させていただきます。
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