
木村一郎作の茶碗
今回、お客様より、木村一郎 (1915年〜1978年)による白釉茶碗をお譲りいただきました。
木村一郎は、柿釉や糠白釉といった益子の伝統的な釉薬に加え、辰砂や青磁など、それまで益子焼になかった技法を駆使し、独自の世界観を築き上げた作家として知られています。この茶碗も氏の独自の技法が随所に見られる秀作といえるでしょう。
陶磁器の査定の際に重要となるのは、まず作品の真贋判定です。共箱の書付、印章、そして作品自体の作風を総合的に検証します。
技法面では、白釉に施された独特の貫入(かんにゅう)が特徴的です。これは氏が得意とする釉薬の収縮を利用した表現技法で、器全体に自然に美しく入った貫入が、作家の技術力の高さを物語っています。また、器形も茶碗として機能性と美しさを両立させた優れたプロポーションを保っています。
保存状態についても査定の重要なポイントとなります。そして、市場での需要や相場動向など、さまざまな要素から総合的に評価いたします。
このように査定を行うことで、作品の真の価値を見極め、適正な評価をご提示いたします。
木村一郎のような実力派作家の作品をお持ちの方は、ぜひ一度専門の査定士による査定をお受けになることをおすすめいたします。
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