
谷健治による染付こぶし文 花生(はないけ)
先日、お客様より、谷健治(たに けんじ)による「染付こぶし文 花生(はないけ)」をお譲りいただきました。
淡い白磁の地肌に、柔らかな筆致で描かれたこぶしの花が咲き誇る姿は、春の息吹を思わせる清新な趣を漂わせます。花弁の淡青と濃淡の表現は、染付ならではの魅力を存分に活かしており、シンプルでありながら気品に満ちた作品です。
谷健治は、戦後の日本陶芸界で確かな技術と独自の感性を磨き続けた陶芸家の一人です。伝統的な染付の技法を基盤としつつも、花鳥や自然を題材にした作品には独特の優美さが宿り、現代の生活空間にも調和する柔らかさを持ち合わせています。
特に本作のような花生は、観賞用としてはもちろん、実際に花を生けて日常に潤いを添える実用性も評価されています。
日本における染付の歴史は古く、17世紀初頭の有田焼に始まり、長い年月を経て多彩な表現が生み出されてきました。その伝統を受け継ぎつつも、現代的な感覚を取り入れた谷健治の作品は、古典的な美と新しい感性の融合を表しています。
古美術永澤では、このような現代陶芸家による作品から、古伊万里や人間国宝作家の品まで、幅広く買取を行っております。ご自宅に眠る陶磁器や花器などがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。経験豊富な査定士が丁寧に拝見し、適正な買取価格をご提示いたします。
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