
大田垣蓮月(おおたがき れんげつ) による茶碗
この度、江戸時代後期から明治時代前期にかけて活躍した尼僧・歌人・陶芸家、大田垣蓮月(おおたがき れんげつ、1791-1875)の茶碗をお譲りいただきました。
この茶碗は、蓮月が自ら土をこねて成形した手捏ね(てづくね)の温かみが感じられます。そして、特徴的なのは、器の表面に自作の和歌が釘彫りで刻まれている点です。この歌を刻んだ陶器は、「蓮月焼」として知られ、当時の文人墨客や茶人に人気を博しました。
多難な人生を送りながらも、和歌と書に秀でた蓮月の美しく、清らかな心が、この素朴な焼き物に凝縮されています。彼女の作品は、飾らない日用品の中に高尚な芸術性を見出し、幕末・明治という激動の時代のなか、人々に静かな感動を与え続けました。
私ども古美術永澤では、大田垣蓮月の蓮月焼をはじめとする、書画・古美術品全般の買取を行っております。お客様の大切なお品物を、経験豊富な査定士が丁寧に拝見し、適正な価格をご提示いたします。買取をお考えの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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