
香蘭社 フィギュリン
有田焼の老舗、香蘭社による希少なフィギュリンをお譲りいただきました。
有田磁器独特の白く硬い生地に、丁寧に釉薬をかけられたカブのような野菜の造形と、その野菜に張り付くネズミが愛らしい作品です。
繊細で生命力を感じる作風は、香蘭社が受け継ぐ伝統を見事に示しています。特に、ネズミのポーズや野菜の葉の瑞々しい表現は、確かな造形力と高い技術力を物語っています。
香蘭社は、八代深川栄左衛門らにより明治8年(1875年)に設立されました。長い歴史の中で、有田焼の伝統技術を守りながらも、積極的に西洋の美意識や様式を取り入れ、独自の優雅なデザインを確立してきました。
相次いで世界の万国博覧会で受賞するなど海外でも高く評価され、明治29年(1896年)には宮内省御用達の栄誉を授かるなど、日本の陶磁器産業の発展に大きく貢献しています。食器のみならず、今回のような芸術性の高いフィギュリンは、その技術の粋を集めた作品として知られています。
古美術永澤では、香蘭社をはじめとする日本の陶磁器、洋食器の査定・買取を専門の査定士が丁寧に行っております。買取をお考えの品がございましたら、ぜひ一度ご相談ください。大切なお品物を、次へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
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2025.10.10