
永樂和全(えいらく わぜん)作の九谷焼の鉢
大変貴重な永樂和全(えいらく わぜん、1823-1896年)作の味わい深い九谷焼の鉢をお譲りいただきました。
この鉢は、しっとりとした飴釉にも似た茶褐色の釉薬が全体を覆い、高台周りやその内部には、黒の釉調が混ざり合うことで、深みのある景色を作り出しています。光の反射がその釉薬の味を一層引き立てています。華やかな色絵のイメージが強い九谷焼の中にあって、異なる重厚な趣を放っています。
作者の永樂和全は、千家十職の一つ、土風炉師・善五郎の十二代にあたり、幕末から明治にかけて活躍した京焼の名工です。特に注目すべきは、彼が慶応年間(1866〜)に加賀大聖寺藩に招かれ、山代(現在の石川県加賀市)の地で九谷焼の指導にあたったという事実です。この九谷での指導経験は、京焼の技術と九谷の作風を融合させるきっかけとなり、和全の作陶に大きな影響を与えました。
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