
島岡達三による象嵌 (ぞうがん) 赤絵 湯呑
貴重な島岡達三(しまおか たつぞう、1919-2007年)作の象嵌赤絵(ぞうがんあかえ)湯呑をお譲りいただきました。
島岡達三は、民藝運動の指導者として知られる濱田庄司に師事し、その精神を受け継ぎながら独自の作陶世界を確立した、日本を代表する陶芸家です。1996年には重要無形文化財「縄文象嵌(ぞうがん)」の保持者に認定されました。
島岡氏の代名詞ともいえる「象嵌」の技法は、化粧土を塗った生地に縄やスタンプで文様を押し付け、その溝に白土などを埋め込んで焼き上げることで、立体感のある美しい模様を生み出します。今回お譲りいただいた湯呑にも、その象嵌の技法がしっかりと見て取れます。さらに、象嵌による力強い装飾の中に、躍動感のある「赤絵」が施されており、温かみのある茶褐色の素地と相まって、民藝が追求した「用の美」を体現しています。
作風には、民藝の思想があります。華美な装飾ではなく、日々の暮らしで使う器にこそ美が宿るという哲学が込められています。
古美術永澤では、島岡達三作品をはじめ、人間国宝、著名作家の陶磁器や茶道具などの査定・買取を承っております。お持ちの古美術品の買取をご検討の際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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