中村梅山 九谷焼 杯

中村梅山（なかむら ばいざん、1907-1997年）による素晴らしい九谷焼の盃を、お譲りいただきました。

お預かりしたのは、高台（こうだい）部分に土の温かみが感じられる荒土（あらつち）を用い、その上に、力強い雅な絵付けが施された作品です。

白化粧の地に、黒、赤、緑などの鮮やかな色彩が大胆に、そして絶妙なバランスで描かれています。

中村梅山は、伝統的な九谷焼の技法を踏まえつつも、現代的な感覚を取り入れた個性的な作風を確立した陶芸家です。南蛮手（なんばんで）、象嵌（ぞうがん）などの技法を用いた華麗な作風で、多くの愛陶家を魅了し続けています。

九谷焼は、江戸時代初期に現在の石川県加賀市で生まれたとされ、「五彩（ごさい）」と呼ばれる華麗な色絵が最大の特徴です。一旦途絶えた後、江戸後期に「再興九谷（さいこうくたに）」として復活し、今日まで様々な窯元や作家によって技と心が受け継がれてきました

古美術永澤では、著名な九谷焼作家の作品、また、古い時代から現代に至るまでのあらゆる陶磁器を対象に、専門の査定士が丁寧に査定させていただきます。買取をお考えの際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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