呉昌碩の掛軸です。
呉昌碩(ごしょうせき)は書・画・印に妙腕をふるった中国清末期~中華民国初期の画家です。
はじめ俊、のちに俊卿といい、1912年中華民国元年から昌碩と改めました。
職業文人として活躍してた呉昌碩は70歳となり地位も名誉も獲得します。
順風満帆の人生のように見受けられましたが、そのころ妻の病が思わしくなく、また家庭の問題もかかえており、精神的に追い込まれていました。呉昌碩自身も不自由な足で肉体的にも大きな負担がある窮地の中にありながら、精力的に制作に没頭しました。70代は呉昌碩の生涯の中で最も作品数が多く、また最も優品が多い時期です。
56歳で官職を退いてから84歳で没するまで在野の職業文人を貫き、旺盛な創作続けました。
買取の掛軸は、呉昌碩が俊卿を名乗っていたころの作品です。呉昌碩の墨は特に濃く、濃淡により美しく変化します。緩やかに捻じりながら、天へと伸びる枝々。その筆運びは湧き出す精気までも表現し、多彩な技法と大胆な構成で表現された画面は、何気ない風景でありながらも新鮮味があります。
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