
官服
清朝時代(1636-1912年)の女官が着用していたと推定される官服をお譲りいただきました。黒地に色鮮やかな花卉文様が施された宮廷文化を感じさせる逸品です。
この官服で注目すべきは、あざやかな文様です。牡丹、蝶などの吉祥文様が、伝統技法で丁寧に表現されています。特に牡丹の花弁部分では、グラデーションを効かせた表現が見事で、宮廷専属の職人による高度な技術が窺えます。
配された文様には深い意味が込められています。牡丹は「富貴」を、蝶は「長寿」を象徴し、これらの組み合わせは着用者の身分の高さと幸福への願いを表現しています。
長い歳月を経ているにも関わらず、色彩の退色が少なく、刺繍糸の損傷も最小限に留まっています。これは適切な保管環境下で大切に保存されてきた証拠です。また、袖口や裾部分の金糸装飾も比較的良好な状態を保っております。
清朝官服は近年、中国古美術品市場において注目度が高まっています。当時の染織技術や美意識、社会制度を物語る貴重な史料となるお品です。
清朝官服をはじめとする中国古美術品の買取をお考えの際は、ぜひ古美術永澤までご相談ください。専門知識を持つ査定士が、その価値を適正に評価いたします。
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