
古玉と白玉の彫刻
中国玉器の魅力を存分に感じさせる2点の作品の買取実績です。左側の茶褐色の玉器は、中国の伝統的な彫刻技法で製作された動物形の作品で、右側は現代的な白玉による花卉文様の彫刻作品です。
左側の作品は、その色合いから古玉の可能性が高く、長い年月を経て自然に変化した「沁色(しんしょく)」と呼ばれる独特の茶褐色が全体に現れています。この沁色は、土中に埋もれていた間に鉄分などの鉱物質が玉に浸透して生じる現象で、古玉の真正性を示す重要な指標の一つです。
彫刻は四足動物をモチーフとしており、細部まで丁寧に彫り込まれた毛並みの表現や、力強い四肢の造形は、当時の玉工の高い技術力を物語っています。古代中国では玉は不老不死の象徴とされ、このような動物形の玉器は魔除けや権威の象徴として重宝されました。
右側の白玉作品は、現代の玉彫技術による花卉文様の彫刻で、透明感のある美しい白色が特徴的です。純白の美しさは見る者を魅了します。花弁の重なりや葉の繊細な表現は、現代の玉彫師の優れた技術を示しており、伝統技法を継承しながらも現代的な美意識が反映されています。
左側の古玉器の買取では、まず時代の特定が重要です。沁色の自然さ、彫刻技法の時代性、使用されている玉材の質などを総合的に判断します。今回の作品では、沁色が全体に均一に広がっており、人工的ではない自然な変化と判断できます。
右側の白玉作品については、玉材の質、彫刻の精巧さ、作家の知名度などが評価の基準となります。この作品は玉質が良好で、彫刻も丁寧に施されているため、装飾品として十分な価値を持っています。
中国玉器の市場は近年活況を呈しており、特に古玉器への関心が高まっています。コレクターの間では、時代が古く、沁色が美しい作品への需要が高まっています。一方、白玉作品も、その素材の美しさから装飾品として人気があり、安定した需要が見込まれます。
古美術永澤では、このような中国玉器の適正な評価と買取を行っており、専門知識を持つ査定士が丁寧に評価いたします。玉器の買取をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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