
鼻煙壺(びえんこ)
先日、大変魅力的な中国美術品をお譲りいただきましたので、ご紹介させていただきます。こちらの鼻煙壺(びえんこ)です。
本品は、ターコイズブルーのような色のガラス製です。そして何よりも目を引くのは、その内部に広がる幻想的な世界。まるで水墨画のような幽玄な風景が、ガラスの中に閉じ込められています。角度を変えて光を当てると、その表情が様々に変化する様は、見飽きることがありません。キャップの部分は朱色に近い暖かみのある色合いで、本体の冷たいブルーとの対比が、この鼻煙壺の魅力を引き立てています。
鼻煙壺は、清朝時代に流行した嗅ぎタバコ入れで、その素材や技法は多岐にわたります。ガラス製の鼻煙壺には、中に絵を描き込む「内絵(ないえ)鼻煙壺」や、ガラス自体に色や模様を閉じ込める技法など、様々な種類があります。
清朝時代のガラス工芸は、康熙帝(こうきてい)の時代に工房が設置された後、高品質なガラス製品が数多く生み出され飛躍的に発展しました。ガラス製の鼻煙壺もその一つで、その透明感や色彩の豊かさから、多くの人々に珍重されました。
お客様はお持ち込みくださった際に「祖父が大切にしていたもので、聞くところによるとかなり古いものらしいけれど、本当の価値はよく分からない」とお話しくださいました。
このような、見るほどに引き込まれるような鼻煙壺は、美術品としての価値はもちろんのこと、当時の人々の生活や文化、そして高度な技術を今に伝える貴重な資料でもあります。
ご自宅に眠っている古い品物や、ご家族から譲り受けた骨董品など、もし価値が分からずお困りのものがございましたら、ぜひ一度、私ども古美術永澤にご相談ください。
経験豊富な専門の査定士が、お客様の大切なお品物を一点一点丁寧に拝見し、その歴史的・美術的価値を適正に評価した上で買取させていただきます。
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