
盤龍鏡をイメージした青銅製の龍文鏡です。力強い龍の姿が大きく浮彫で表現されています。龍の長くしなやかな胴には細やかな鱗文が刻まれ、角や鬚、爪先に至るまで鋭敏に表現されています。その周囲には雲文がめぐり、龍が天空を自在に舞う姿を思わせます。
龍は中国において最も重要な霊獣のひとつであり、雨を呼び大地を潤す存在として農耕社会における繁栄の象徴とされました。また皇帝自身を「真龍天子」と呼ぶように、龍は権威と正統性を示す帝王の象徴でもあります。このような龍と雲の意匠は、天上の力に守護された国家の安泰や、豊饒を祈る願いを込めたものと捉えられます。
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