
唐三彩(とうさんさい)の壺
この度、美しい釉彩が印象的な唐三彩(とうさんさい)の壺をお譲りいただきました。
唐三彩は中国唐時代(7~10世紀初め)に製作された色鮮やかな陶磁器で、その独特な美しさから現在でも多くの愛好家に親しまれている古美術品です。
今回のお品は、典型的な唐三彩の特徴である緑、褐色、白の三色釉が美しく配された壺で、胴部には流麗な釉薬の流れが見られます。両側に取っ手が付いた形状は、唐時代に実用器として使用されていた当時の様式が表れています。
唐三彩の査定で注目するのは、まず釉薬の発色と流れの美しさです。唐三彩特有の鉛釉は高温で焼成される際に自然な流れを生み出しますが、その色彩の鮮やかさや釉薬の厚み、流れの自然さがポイントとなります。形状については、時代性を反映した造形美が評価の要素となります。
唐時代の器形は豊かで力強い表現が特徴的で、取っ手や口縁部の作り、全体のプロポーションなど、時代様式に忠実な造形であるかどうかを確認いたします。
保存状態も重要な要素です。唐三彩は陶磁器の特性上、経年による釉薬の剥落やひび、欠けなどが生じやすい品物です。そのため、これらの損傷の程度や修復の有無、全体的な保存状況を詳細に検証いたします。
古美術永澤では、このような唐三彩をはじめとする中国古陶磁について、専門知識を持つ査定士が丁寧に拝見させていただいております。お手持ちの中国美術品についてご相談がございましたら、ぜひお気軽にお声かけください。
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