
馬和之真蹟 屈子九歌図
南宋時代の画家として高名な馬和之の真跡と伝えられる、「屈子九歌図」1帖をお譲りいただきました。
馬和之(生没年不詳)とは、中国南宋初期の画家で、南宋の初代皇帝高宗および2代孝宗に士人として仕え、重用されました。一説には画院画家とも伝えられますが、当時の宮廷画家の多くが写実的・形式的な院体画(北画)の画風だったのに対し、山水などの自然を自由な筆致で描き、詩的な表現を重視した文人画(南画)の要素を取り入れた人物でもありました。
こちらの画帖は、表紙の美しい表裂に「宋馬和之屈子九歌図真蹟 咸豊紀年春三月」と記された題簽(ラベル)が貼り付けられております。
咸豊は清代の元号(1851~1861)ですので、この時期にこの題字が記されたか、装丁された可能性がございます。もしくはこの時期に馬和之の真蹟と鑑定されたのかもしれません。
「九歌」とは、古代中国の詩人屈原による代表的な叙情詩群で、11篇で構成されております。第1篇は「東皇太一」という祖先神を祀る歌で、第10篇は「国殤」という戦死者への鎮魂歌です。こちらの作品はこのような詩を画題として描かれたものと考えられます。
馬和之はしなやかで抑揚のある筆致が特徴的で蘭葉描と呼ばれましたが、本品もしなやかな曲線が多用され、軽やかで優雅な雰囲気を醸し出しております。
古美術永澤では、このように貴重な中国美術品に精通した鑑定士が丁寧にお品物を査定いたします。中国書画・骨董などの整理をお考えの方はお気軽にご相談ください。
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