
臂擱(ひかく)竹彫「蟹と蓮葉」
竹に精緻な彫刻が施された「蟹蓮文竹製臂擱(ひかく)」をお譲りいただきました。
臂擱は、中国の文人が書や画を制作する際に、袖や腕が紙や墨に触れるのを防ぐために用いた文房具の一つです。竹を半割りにしたような形状が特徴で、実用品であると同時に、文人の美意識を映し出す工芸品としても古くから親しまれてきました。
本作には、水辺に生きる蟹と蓮が立体感豊かに彫刻されています。蓮は泥中から清らかな花を咲かせることから清廉潔白の象徴とされ、蟹は秋の風物として古くから書画や工芸品に数多く取り上げられてきた題材です。自然の情景を巧みに表現したこれらの意匠は、中国文人が愛した風雅な世界観を感じさせます。
竹の節や自然な曲線を巧みに生かした造形に加え、彫りの深浅を使い分けた繊細な彫刻からは、竹工芸ならではの高い技術力がうかがえます。臂擱は筆筒や硯、筆架などと並ぶ文房具として国内外の愛好家から人気があり、意匠や保存状態に優れた作品は現在でも高く評価されています。
永澤では、こうした中国美術品をはじめ、竹雕(竹刻)や書道具なども専門知識をもとに一点ずつ丁寧に査定しております。ご売却をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
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