
昭和初期の記念切手
昭和初期の貴重な記念切手コレクションをお譲りいただきました。お客様からお持ちいただいたのは、1935年から1936年にかけて発行された3つの記念切手セットで、いずれも戦前日本の重要な歴史的出来事を記念したものでした。
満洲国皇帝(溥儀)来訪記念切手(1935年4月2日発行)
康徳2年に発行されたこのセットは、満洲国皇帝溥儀の来日を記念した4枚組です。軍艦を描いた1.5銭から10銭までの各額面が揃っており、戦前の日満関係を物語る貴重な資料として高い価値を持ちます。茶色、赤紫、茶褐色、緑青色の各色で刷られた美しいデザインが特徴的です。
関東局始政30年記念切手(1936年9月1日発行)
この3枚セットは、関東州の日本統治30周年を記念したものです。3銭、1.5銭、10銭の3種類で構成され、それぞれ異なる建物や風景が描かれています。特に中央の10銭切手に見られる菊花紋章と当時の関東局庁舎の組み合わせは、当時の植民地統治の象徴として歴史的価値が高く評価されます。
富士箱根国立公園(第1次)記念切手(1936年7月10日発行)
この4枚セットは、日本初の国立公園指定を記念した切手として特別な意味を持ちます。富士山の雄大な姿を様々な角度から捉えた1.5銭から10銭までの4種類で、自然保護への関心の高まりを示す記念すべき発行でした。
今回の切手コレクションは、専用アルバムに丁寧に保管されており、全体的に良好な保存状態でした。特に次の点が高評価につながりました。
・目打ちの完全性:すべての切手で目打ちが欠けることなく保たれている
・色彩の鮮明さ:90年以上経過しているにも関わらず、印刷時の鮮やかな色合いを維持
・糊の状態:裏糊も良好で、未使用品としての価値を保持
・センタリング:図案が切手の中央に適切に配置されている
戦前記念切手の希少性と保存状態の良さを総合的に評価し、市場相場をもとに適正価格での買取をさせていただきました。
戦前の記念切手は、その時代背景と希少性から常に高い需要があります。今回のように良好な状態で保存されたコレクションは、切手コレクターの人気の品となることでしょう。古美術永澤では、このような貴重な切手コレクションの価値を正しく評価し、お客様にご満足いただける買取価格をご提示いたします。
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