
古銭 弘治通宝
「弘治通宝」をお譲りいただきました。
弘治通宝は、明の時代に鋳造された中国の銅銭です。第9代皇帝である弘治帝の治世である弘治年間(1488年~1505年)に発行されました。日本には室町時代から江戸時代初期にかけて大量の銅銭が中国から輸入されましたが、弘治通宝もそういった渡来銭の一つでした。
弘治通宝には不思議な珍品が存在します。雲南地方で発見される「大理銭(だいりせん。別名:水官手)」と呼ばれるもので、非常に粗雑な作りで通常の倍ほどの厚みがある一群の銭貨です。弘治通宝の文字を鋳写したものや、一部の文字を置き換えたものがあります。「大理銭」の名はかつてこの地方にあった大理国にちなんでいますが、大理国が発行したものではありません。
古銭の世界では、重さやデザインの一部などが通常品と微妙に異なる「手替わり」と呼ばれる古銭の需要が高い傾向にありますが、大理銭は手替わりと呼ぶにはあまりにも通常品とかけ離れた見た目をしています。一体どういう経緯があって、このようなものが残されているのだろう…と、歴史に思いを馳せてしまいます。一見すると偽物のようですが、コレクターの間では有名なので市場価格も安定しています。
コインや古銭の査定には専門知識と豊富な経験が必要不可欠です。価値のわからないコインや古銭を持て余していらっしゃるなら、ぜひ一度、私たちにご相談ください。
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