
「元祐通宝(げんゆうつうほう)」をお譲りいただきました。
元祐通宝は、北宋の第7代皇帝・哲宗の治下、元祐元年(1086年)に鋳造が開始された中国の銭貨です。渡来銭として日本にも大量に流入しました。主に銅銭ですが、鉄銭も存在し、書体は真書、行書、篆書があります。
元祐通宝には、宋銭のほか日本で私鋳された群が存在します。
背に刻印された「口」「十」の文字を合わせ「叶」に見立てた「叶手(かのうて)」と通称されるのは、九州で私鋳されたものです。「叶」以外にも、「一」「八」「真」等の文字が刻まれたものや、無背のものがあります。
また、今回お譲りいただいたものの中にも「水戸右長」と呼ばれる版がありますが、これは江戸時代末期に水戸藩で私鋳された鐚銭の一種です。右寄りの「元」や「祐」、そして独特な形の「長」が特徴的な銭貨です。当時の水戸藩では、藩財政の立て直しや海防費用の捻出のために銭貨を発行しており、水戸右長もそういった「水戸銭」の一つでした。
元祐通宝は種類によって市場価値が大きく異なり、上記のような特殊版は高額で取引される可能性があります。当時の貨幣制度や経済政策を反映した貴重な歴史的資料と言えるでしょう。
関連買取実績








