
銀の匙
銀の匙(さじ) をお譲りいただきました。
銀の匙と聞くと、多くの方が洋食器やティースプーンを思い浮かべるでしょう。しかし、銀の匙は単なる食器にとどまらず、美術的価値や歴史的背景を持つ立派な古美術品でもあります。
銀は古来より貴金属として珍重され、装飾品や貨幣だけでなく、食器にも広く用いられてきました。特にヨーロッパでは、18~19世紀の貴族階級を中心に銀のカトラリーが流行し、その洗練された意匠や職人技が高く評価されています。銀の匙には、工房の刻印やホールマークが刻まれていることが多く、これによって製造国や年代、素材の純度が判別可能です。この刻印の有無や内容が、買取価格を左右する重要なポイントとなります。
日本でも明治以降、西洋文化の流入により銀製のスプーンやフォークが広まりました。特に宮内省御用達の銀器や、著名な銀細工師による手仕事の品は、骨董品市場で高く評価されています。また、戦前から昭和初期にかけては、結婚祝いや記念品として銀の匙が贈られることもあり、現在ではその一部が希少価値のあるヴィンテージ品として取引されています。
骨董買取の現場では、ただの古いスプーンが、実は数万円の価値を持っていたという事例も少なくありません。特に純銀(シルバー950や925)で製作されたもの、またはジョージ ジェンセンやバーナードファミリーなど銀器の名門ブランドの製品は、コレクターからの需要が高く、高額査定が期待できます。
もし実家整理や遺品整理などで銀のスプーンが見つかったら、捨ててしまう前にぜひ一度、古美術永澤へご相談ください。専門の査定士が丁寧に拝見し、その価値を明らかにいたします。
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