
銀製の胡椒入
今回お譲りいただいたのは、全体に細やかな鎚目(つちめ)が施された、銀製の胡椒入れです。
この特徴的な鎚目仕上げは、金属の表面をハンマーで丹念に叩き、一つ一つ手作業で模様を打ち出す技法で、光の当たり方によって表情を変え、奥行きのあるテクスチャーを生み出します。
この胡椒入れは丸みを帯びた本体に、多数の穴が開けられたドーム状の蓋が特徴的です。本体の力強い鎚目と蓋のシンプルな形状とのコントラストが、機能美を超えた存在感を放っています。
西洋では、銀器は古くから富と地位の象徴として、食卓に欠かせないものでした。特に塩や胡椒といった調味料入れは、食事の度に人々の目に触れるため、装飾的な要素が求められ、職人たちの高い技術が注ぎ込まれてきました。19世紀後半から20世紀初頭にかけてのアール・ヌーヴォーやアール・デコの時代には、このような日常の道具にも個性的で繊細なデザインが取り入れられました。
古美術永澤では、このような古いテーブルウェアのほか、古美術やアンティーク銀器の買取を強化しております。熟練の査定士が、丁寧に拝見し、適正に評価させていただきます。ご自宅に眠る銀器の整理をご検討の際は、ぜひ一度ご相談ください。
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