
象牙製の傘の持ち手
象牙製の傘の持ち手 をお譲りいただきました。
かつて、傘はただの雨具ではなく、持ち主の品位や教養を映すアクセサリーでした。特に明治から大正、昭和初期にかけての日本、19世紀後半の欧米では、上流階級の紳士・淑女がこだわりの傘を持ち歩きました。その中でも、ひときわ目を引いたのが、傘の持ち手に象牙を用いたものです。
象牙は、アフリカ象やアジア象の牙を加工した素材で、独特の光沢としっとりとした手触りが特徴です。彫刻しやすく、細密な装飾が可能なことから、持ち手には花模様や動物などが施され、芸術品の域に達するものも存在します。中にはヨーロッパで作られたものが輸入され、日本の富裕層に愛用された品も少なくありません。
現在ではワシントン条約により象牙の輸出入が厳しく制限されており、新たな象牙製品の流通はほぼ行われていません。そのため、すでに国内に存在するアンティーク象牙製品は、大変貴重なものとなっています。適切な保存状態で、亀裂や変色が少ないものほど高値で取引される傾向にあります。
古美術永澤は、象牙製品等を取り扱う事業者として、特別国際種事業者登録を行なっていますので、象牙製品等を取り扱うことができます。
お手元にある象牙製の傘の持ち手やステッキなどの買取をお考えでしたら、専門の査定士が拝見いたしますのでお気軽にお問合せください。見過ごされがちな日用品の中に、意外な価値が眠っているかもしれません。
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