
藤原定家の古筆切(こひつぎれ)
藤原定家の古筆切(こひつぎれ)をお譲りいただきました。
藤原定家の古筆切は、日本の書道や和歌の分野における重要な資料であり、定家独特の筆跡と文化的背景から、現在でも評価されている古美術品です。
古筆切とは、平安から鎌倉時代にかけての和歌や書の断簡のことで、特に巻物や冊子から切り取られた一片の書のことを言います。藤原定家の古筆切は、定家の筆致を間近に鑑賞できる貴重な美術品です。定家は、百人一首の撰者としても知られ、流麗とは言い難い、独特の書風が特徴の筆遣いは「定家様(ていかよう)」と呼ばれ、後世の書風に大きな影響を与えました。定家筆とされる古筆切には、多くが新古今和歌集の和歌が書かれています。
骨董市場において、藤原定家の古筆切は高価で取引されることがあります。ただし、真筆かどうかの真贋判断が重要で、伝来の記録や鑑定書の有無、保存状態が査定額に大きく影響します。江戸時代から明治期にかけては、古筆切を掛軸や帖仕立てにしたものが愛好され、茶道具としても珍重されてきました。現在でも、茶人や書道愛好家の間では高い需要があります。
また、古筆切は定家本人の真筆だけでなく、後世の写しによる筆致も多く残されており、専門家の目による鑑定が欠かせません。実家整理や遺品整理で、和歌が書かれた古風な断簡や掛軸が見つかったら、処分する前に、ぜひ一度、古筆の取り扱いに長けた古美術永澤にご相談ください。
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