
王成喜の掛け軸
この度、お客様より、中国現代美術界の巨匠、王成喜(おう せいき)の素晴らしい掛け軸をお譲りいただきました。
王成喜は、1940年、中国河南省に生まれ、中央美術工芸学院で中国画の基礎を学びました。中国水墨画家の大家である、董寿平(とう じゅへい)に師事したことでも知られています。最も多く描いている紅梅図をはじめ、牡丹や本作の椿など、様々な花々を題材にした作品で世界的に高い評価を得ています。
王成喜の特徴は、伝統的な中国画の技法に則りながらも、光と色彩の表現に独自の解釈を加えている点にあります。墨の濃淡と鮮やかな顔料が織りなすハーモニーは、生命力に満ちた花の息吹を我々に伝えてくれます。また、構図の妙も特筆すべき点で、本作においても、枝葉の伸びやかさと花の配置が絶妙なバランスで描かれています。
今回お譲りいただいた掛け軸は、王成喜が得意とする椿が描かれた作品です。画面いっぱいに咲き誇る朱色の椿は、見る者に力強い生命力と幸福感を与えます。葉の色とのコントラストも美しく、洗練された色彩感覚が光ります。余白を活かした構図は、中国絵画の伝統的な美意識を感じさせます。
王成喜の作品は、その希少性と高い芸術性から、国内外問わず人気が高く、安定した需要があります。特に、今回のような保存状態が良く、作品全体のバランスが素晴らしい作品は、高い評価となります。
古美術品の価値は、作家の知名度や作品の状態はもちろんのこと、描かれている題材、時代背景、そして作品に込められた物語性など、様々な要素によって総合的に判断されます。古美術永澤では、これらの要素を熟知した専門の査定士が、一点一点丁寧に拝見いたします。
もし、ご自宅に眠っている美術品や掛け軸がございましたら、ぜひ一度、私ども古美術永澤にご相談ください。お客様の大切な品物を、適正に評価し、次へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
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