
明治時代の日本画家・渡辺省亭による三幅対の掛軸作品です。
穏やかな色づかいと細やかな筆づかいが美しく調和した、省亭らしい上品な一作です。
渡辺省亭(1851–1918)は、明治期を代表する花鳥画家のひとりです。
東京・神田に生まれ、若いころから絵の才能を発揮し、狩野派の流れをくむ日本画を学びながら、西洋の写実的な描き方も取り入れました。
その後、国内外の博覧会で高く評価され、パリ万国博覧会では装飾原画も手がけるなど、国際的にも活躍しました。
渡辺省亭は、花や鳥、動物などを実際によく観察し、その生き生きとした姿を丁寧に描く画家でした。本作でも、激しい荒波の近くで羽ばたく鳥の力強い姿を、写生に基づいた確かな技術で描いています。
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