
野口幽谷の松鷹図
この度、お客様より、野口幽谷の筆による見事な「松鷹図」を買取させていただきました。
今回の掛け軸は、力強い鷹が松の木にとまる姿が描かれた、まさに幽谷の真骨頂ともいえる逸品です。画面全体に広がる気品と迫力は、幽谷が培ってきた文人画の風格を存分に感じさせます。
野口幽谷(1825-1898)は、江戸時代末期から明治時代にかけて活躍した、日本を代表する南画家です。江戸に生まれ、椿椿山に師事しました。南画をベースにしながらも、日本の風土や文化を取り入れた独自の世界観が魅力です。山水画、花鳥画など幅広い題材を手がけています。
今回の作品は、幽谷が得意とした題材の一つである「鷹」が見事に表現されています。鋭い眼光を放つ鷹の表情、羽根が丁寧に描き込まれた描写は、今にも飛び立たんとする生命力に満ちています。そして、その鷹がとまる松の木は、幽谷の筆致の巧みさを物語るかのようです。古木特有の力強さと、葉の繊細な表現が絶妙なコントラストを生み出しています。
画面の右下には、幽谷の落款と印章が確認できます。筆跡や印の配置に至るまで、弊社の査定士が丁寧に査定させていただきました。
古美術品の買取をご検討されている方は、ぜひ、古美術永澤にご相談ください。専門の査定士が一点一点、丁寧に拝見し、適正な価格をご提示させていただきます。お客様の大切な品物を、次の世代へと繋ぐお手伝いをさせていただければ幸いです。
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