
田中春璋(たなか しゅんしょう)による「金魚」
明治から昭和にかけて活躍した日本画家の田中春璋(たなか しゅんしょう)による優美な掛け軸「金魚」を買取させていただきました。
絹本に描かれた本作は、水中の金魚と水草が題材。ゆったりと尾をなびかせ、水面を思わせる薄い水色の睡蓮の葉の下を泳ぐ金魚の姿は、見ているだけで心が和みます。特に朱と白で描かれた二尾の金魚は、瑞々しい生命力と吉祥の趣を感じさせます。一方、画面左下の一尾の黒い金魚が、全体に奥行きを与えています。細部まで丁寧に描かれた水草も、清涼な水の流れを感じさせ、構図の妙が光る一幅です。
田中春璋は、繊細で写実的な花鳥画や風俗画を得意としました。彼の作品は、伝統的な日本画の技法を受け継ぎつつも、独自の叙情性を加味した優美な世界観が魅力です。
古美術永澤では、田中春璋をはじめとする日本画家の作品を積極的に査定・買取しております。古い作品や、共箱などの付属品がない作品でも、経験豊富な査定士がその価値を丁寧に見極めます。お手持ちの骨董品、美術品で買取をご検討でしたら、ぜひ一度、古美術永澤の無料査定をご利用ください。お客様の大切なお品物を、次世代へと繋ぐお手伝いをさせていただきます。
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