
森田沙伊(もりたさい)による扇面 掛け軸
森田沙伊(もりたさい、1898-1993年)による扇面の掛け軸を買取させていただきました。
北海道出身の森田沙伊は、上京し東京美術学校(現・東京藝術大学)に学び、川合玉堂、結城素明に師事しました。1928年帝展初入選後、帝展や文展に数多く出品します。1940年には、法隆寺の壁画模写に従事し、1959年には日本芸術院賞を受賞しました。
明るくはっきりとした色彩を用いて、日常のシーンを題材にした親近感を感じる画風が特徴的です。その作品は、対象を深く見つめる洞察力と、繊細かつ大胆な筆遣いによって、観る者に強い印象を与えます。
今回の作品は、扇の形をした紙に描かれた小品を掛軸に仕立てたもので、燕(ツバメ)が、黄金色に輝く麦の穂の下に配された、なんとも優美な一図です。
燕は春から夏にかけての渡り鳥であり、麦の穂は夏の豊穣を象徴します。移ろう季節と、その中に宿る生命の輝きを表現しているようです。余白を活かした軽やかな筆致と、要所に使用された金泥の輝きが、作品全体に上品な彩りを与えています。
古美術永澤では、森田沙伊の作品をはじめ絵画や掛け軸、価値ある古美術品の査定・買取を承っております。まずはお気軽にご相談ください。
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