
象嵌 (ぞうがん) 帯留
この度、お客様よりお譲りいただいた帯留は、日本の伝統的な技術が凝縮された、まさに「身につける芸術品」と言える逸品です。
まず目を奪われたのは、その圧倒的な存在感です。深い色合いの黒い木地に、繊細かつ力強い彫刻が施されています。流れるような川、岩肌、そして風にそよぐ笹。自然の情景が見事に表現されており、立体感と奥行きが感じられます。
特筆すべきは、その見事な金の象嵌です。笹の葉の一枚一枚、そして岩肌のわずかな凹凸に至るまで、金が埋め込まれており、光の当たり方によって表情を変えます。この象嵌によって、全体の構図が際立ち、枯れた木地の風合いとのコントラストが絶妙な調和を生み出しています。
この帯留から感じられるのは、装飾品を超えた、職人の魂です。細部にまでこだわり抜いた彫りの技術、そして金の使い方から、製作者が並々ならぬ情熱を注いだことが伝わってきます。
私ども古美術品を扱う者にとって、このような逸品との出会いは何よりの喜びです。歴史や文化、そして製作者の想いが詰まった品物を、次の世代へと繋いでいくことが私たちの使命だと考えております。
今回、買取りさせていただいた帯留のように、ご自宅に眠っている古美術品や和装小物がございましたら、ぜひ一度、古美術永澤ご相談ください。一点一点、丁寧に拝見させていただき、その価値を最大限に評価させていただきます。専門の査定士が、お客様の思い出の品を、真心を込めて査定いたします。
お電話、またはメールにてお気軽にお問い合わせください。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。
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